株式会社オカモト 

「予約しやすさ」が収益を変えた。月70時間の予約作業を3時間に削減。年間売上は130%拡大へ

お悩み>>
・受付の運用が煩雑。集計やレジ操作、当日券配布、予約エビデンスの手渡し、電話キャンセル対応 など多岐にわたり、人的ミスも生じやすかった
・店頭決済時は行列が発生し、多いときには20名・1時間待ちになることも
・行列が状態化しており、「朝来られない人」は予約できず、顧客の取りこぼしも発生

実現したいこと>>
・システム内のカード決済を実現し、店頭での決済業務を最小化したい
・会員自身によるセルフ予約とキャンセルなど、オンライン完結を推進し、予約状況を可視化したい
・スタッフが接客やレッスン準備など「本来の価値業務」に集中できる体制を作りたい

活用機能と運用のポイント>>
・オンライン決済の一本化とセルフキャンセルで、受付業務を大幅に簡素化
・有料の優先枠を設計し、需要が集中するレッスンの確実な参加機会を提供(単価目安100〜300円)
・予約解放タイミングを明確化し、需要の可視化と回転率向上を両立
・キャンペーンチケット施策を定番化し、継続的な収益貢献を実現

システム導入効果>>
定量効果
・予約関連作業時間:月約70時間 → 約3時間へ大幅削減
・レッスン稼働率:全体で9割近く、人気レッスンでは100%に到達
・売り上げ成長率:2022年から2024年で130%成長

定性効果
・ 店頭行列とレッスン前の混雑が解消し、会員体験が向上
・早朝来店の必要がなくなり、1週間前からの予約が可能にとなり、参加率も向上
 予約解放後、人気レッスンは10分で満席に。
・ 高齢層中心の店舗でも運用が定着し、系列他店舗からの横展開要望が増加

事務作業に追われた毎日。予約関連業務は月次70時間


—— どのような課題から導入検討が始まりましたか
店頭決済、当日券配布、予約カードの手渡し、電話でのキャンセル受付など、人手に依存する運用が積み上がっていました。有料と無料の予約が混在し、集計やレジ操作もあり、煩雑な作業に追われていました。結果として「行列」「混雑」「人的ミス」「機会損失」が常態化していたのです。試算では予約関連作業が月約4,067分、約70時間。当然人件費にしても大きな負担となっていました。

—— 会員さまのご不便として、当時どんな状況が起きていましたか
いちばん大きかったのは、人気レッスンのために“早朝に並ぶ”のが半ば前提になっていたことです。6時台に来ないと買えない、店頭には20名ほどの列ができて約1時間待つこともある。せっかく運動しに来ているのに、始まる前に疲れてしまう。時間的にも体力的にも負担が大きかったですね。

しかも、朝に来られない方は公平に機会を得づらい。仕事や家庭の事情で時間が合わないと、人気回はどうしても取りこぼしが出るんです。店頭・紙中心の運用で、当日券の配布や予約カードの受け渡し、レジでの決済処理に時間を取られる。予約状況も即時に見えづらいから、「とりあえず店頭へ」という行動が増えて、混雑に拍車がかかっていました。
キャンセルも電話のみの受付で、営業時間内に連絡いただく必要がありました。直前変更のハードルが高いので、無駄な来店や席のロスも生まれてしまう。「空きがあるのか」がその場で分かりにくくて、会員さまの計画も立てづらかったと思います。
要するに、紙と店頭と電話に人が張り付く仕組みが、会員さまにも現場にもストレスを生んでいた。そこをオンラインで予約・決済・セルフキャンセルまで完結できるようにして、待ち時間をなくし、平等な機会を作りたかった——それが導入の出発点でした。


予約・決済のオンライン一元管理を可能にした「hacomono」を導入


—— 導入の決め手は、どこにありましたか。
一番は「オンラインで完結できること」です。決済はカードまでシステム内で処理できて、会員さま自身がサイト上でキャンセルできる。店頭での会費調整や現金管理がなくなるだけでも、人的ミスと手戻りが一気に減る確信がありました。予約状況も可視化されるので、現場が都度介入しなくて済む。ここは大きかったですね。初期登録は正直手間を見込んではいましたが、定着後の効率化インパクトが圧倒的だと判断しました。

会員さま目線でも、スマホで予約から決済まで完結できる“使いやすさ”が決め手でした。朝並ばなくても1週間前から押さえられるし、人気回はリリース後すぐ埋まるくらいポテンシャルがあると予想していました。それが結果として売上の伸びにも直結する。導入前からそのイメージできたのが、背中を押しました。

「予約できる自由」が連れてきた変化——行列解消、店頭作業時間は70→3時間に減少。人気枠は瞬時に満席に


—— 導入後の「数字」での効果から教えてください。
まず予約関連の作業時間が、月約4,067分(約70時間)から約3時間まで一気に減りました。人件費に換算すると、当時の試算で約7万円相当が約3千円ほど。ここは導入初期から体感できた大きな効果です。

—— 一方で、数字に表れにくい「質」の変化はいかがですか。
店頭の行列がなくなり、レッスン前の混雑も解消しました。会員さまはスマホで予約から決済まで完結できるので、早朝に並ばなくても良くなった。参加のハードルが下がり、特に朝来られない方にも機会が広がりました。少し心配だった高齢層の多い店舗でも、運用に慣れれば「使いやすい」というむしろポジティブな声が増えています。
現場も、本来やるべき接客やレッスン準備に集中できるようになりました。紙・電話・店頭決済に人が張り付かなくてよくなったので、ミスや手戻りも減っています。「これがない運営は考えにくい」というのが今の正直な感覚です。

—— 社内の波及や今後の展開についてお聞かせください。
札幌の成功を受けて、旭川など他地域にも展開が進みました。高齢層比率の高い店舗でも、マニュアル整備と伴走で定着しています。今後はレッスン参加者へのチケットプレゼントなど、新しい有料予約体験を検討中です。スタジオ予約に限らず、シフト管理やパーソナルトレーニングの予約にも広げて、運営全体の滑らかさを高めていきたいですね。

株式会社オカモト 

JOYFIT 24 は、札幌を中心に北海道各地で展開するスタジオ併設型フィットネスクラブ。40〜70代を主な対象に、レズミルズや自社プログラムなど多彩なレッスンを提供しています。

施設名:JOYFIT24
取材協力:株式会社オカモト 
地域共創・フィットネス事業本部
第2エリア アシスタントシニアマネージャー
秋保太一様

地域共創・フィットネス事業本部
第1エリア テリトリー2 テリトリーマネージャー 
畠山智儀様 

店舗数:7店舗
業態:総合型スポーツクラブ
Webサイト:https://joyfit.jp/sapporokousei/
※2025年11月インタビュー時点
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